Rest of my Prince
 
「はい、次!!! 王様だ・あ・れ? 王様は…葉山だね」


「3番が2番に…ええと、この紙…青色?」


「おお、それもトラップだね。むふふふ、何が書かれているのかなあ!?

はい、3番は師匠。2番は神崎。加えて青い紙には…『その胸に顔を埋めたまま、深呼吸3回する』。おおお~ッッ!!」


「「絶対駄目だッッ!!!」」


俺と櫂が同時に叫んだ。


「「無効ッッ!!!」」


「ねえ、君達。君達が師匠の立場になっていたら、無効にしたいかい?」


俺は考えた。


想像した。


俺が芹霞の……。



「ほほほ。如月の顔は溶け出した。紫堂も考え込んで動きを止めたということは、自分の場合ならOKということで。うんうん、そういう"私情"なら却下だね。

ということで、師匠!!!」


「ぼ、ぼ、ぼぼぼ僕~!!?」


そしてげほげほと咳き込んだ。


もう顔は真っ赤だ。


「ねえ、由香ちゃん。嫁入り前のうら若きオトメたるあたしの意向は…」


「無視だよ、完全無視!!! 君は何もしなくていいから、師匠に全て任せて身を委ねていたまえ」


「遠坂!!! おかしな言い方すんなッッ!!!」


その時櫂が芹霞を抱き締めて。


ぶんぶんと頭を横に振った。


「駄目だって紫堂。王様は絶対的で…」


ぶんぶんぶんぶん。


櫂は――


余程焦っているらしい。

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