Rest of my Prince
「皆でお化け屋敷!!? やだやだやだ!!!」
「ふふふ、手繋いでいようか、芹霞」
「玲~~!!! 芹霞俺と行くぜ、こっち来いよ!!」
「下心ありすぎだ、この馬鹿蜜柑!!!」
「……ふう。何してる、久遠、旭、蓮、司狼。お前達も行くぞ?」
心底疲れたような顔をして。
そしてこちらに向けられる切れ長の目。
何処までも威圧的で。
だけど何処か憂いを帯びた漆黒の瞳。
闇。
せりから感じるものと同じ。
せりとこの男には、尋常じゃない繋がりがあるのだろう。
紫堂櫂がオレに勝る闇の使い手であったのは、偶然か必然か。
それは決して面白いものではないけれど。
「どうして…オレまで!!!」
もし許されるものならば――
紫堂櫂の行く先を、見てみたいと思う。
「来るなら、いちいち文句を言うな!!!」
「きゃははははは!!!」
せりが"永遠"を誓った相手。
己の貪欲さを"強さ"に変えた男。
その力量――
ずっと見定めさせてもらうよ。