Rest of my Prince
桜Side
****************
「大貧民をしよう!!!」
遠坂由香が小さな箱を持って、朗々と叫ぶ。
「大貧民? 大富豪のこと?」
芹霞さんが首を傾げると、そうともいうね~と遠坂由香は笑った。
「大貧民3回勝負。しかも由香ちゃんの大貧民は、普通のとは違うぞ~。むふふふ」
三日月目で笑う彼女は、箱から赤い札と青い札を取り出した。
裏向きは同じ模様だが、表向きは青・赤のベタ塗り状態。
「この色札はね、革命を起こすか1番であがらないかぎり、ぴったりくっついて離れない。誰かが手札をなくして1番にあがってしまったら、このカードを含めて1番手札が多いビリの奴が、その赤・青のカード分、あそこのそれぞれの色箱から紙を取り出し、その命令を遂行してね」
その2色を見た途端、誰もの顔が曇る。
「絶対…いいこと書いてないよな」
馬鹿蜜柑が腕組みをして唸る。
「ああ、いつもの如くいつものことだろう」
櫂様は渋い顔をされ、
「僕達にぴったりついて回るなんて…現実感あるね」
玲様は笑った。
順番は、玲様、芹霞さん、私、櫂様、馬鹿蜜柑となった。
遠坂由香がよく切ったトランプが配られ、手元で見れば…
「すげえ、このトランプ…俺達じゃん」
煌が興奮した声を出した。
「しかもキングは…櫂。ねえ由香ちゃん、この櫂の顔って…」
「むふふふ、懐かしき"ブラッディローズ"における人気絵師さんにお願いして、君達の美麗なイラストを描いてもらったのさ。喜んでいたぞ、あのゲームにおいて紫堂のイラストがお気に入りだったらしいから。絵札と、最強の"2"と最弱の"3"のみのイラストだけどね、描くスート毎だから、合計20枚だね」
"ブラッディローズ"
何とも複雑な心境だ。
「で、何で弱い"3"が俺…しかも耳と尻尾つき!?」
「むふふふ。それは別名"ヘタレワンコ"という。逆に1番強い"2"は神崎だ。神崎が出てしまっては、皆は太刀打ちできないな」
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「大貧民をしよう!!!」
遠坂由香が小さな箱を持って、朗々と叫ぶ。
「大貧民? 大富豪のこと?」
芹霞さんが首を傾げると、そうともいうね~と遠坂由香は笑った。
「大貧民3回勝負。しかも由香ちゃんの大貧民は、普通のとは違うぞ~。むふふふ」
三日月目で笑う彼女は、箱から赤い札と青い札を取り出した。
裏向きは同じ模様だが、表向きは青・赤のベタ塗り状態。
「この色札はね、革命を起こすか1番であがらないかぎり、ぴったりくっついて離れない。誰かが手札をなくして1番にあがってしまったら、このカードを含めて1番手札が多いビリの奴が、その赤・青のカード分、あそこのそれぞれの色箱から紙を取り出し、その命令を遂行してね」
その2色を見た途端、誰もの顔が曇る。
「絶対…いいこと書いてないよな」
馬鹿蜜柑が腕組みをして唸る。
「ああ、いつもの如くいつものことだろう」
櫂様は渋い顔をされ、
「僕達にぴったりついて回るなんて…現実感あるね」
玲様は笑った。
順番は、玲様、芹霞さん、私、櫂様、馬鹿蜜柑となった。
遠坂由香がよく切ったトランプが配られ、手元で見れば…
「すげえ、このトランプ…俺達じゃん」
煌が興奮した声を出した。
「しかもキングは…櫂。ねえ由香ちゃん、この櫂の顔って…」
「むふふふ、懐かしき"ブラッディローズ"における人気絵師さんにお願いして、君達の美麗なイラストを描いてもらったのさ。喜んでいたぞ、あのゲームにおいて紫堂のイラストがお気に入りだったらしいから。絵札と、最強の"2"と最弱の"3"のみのイラストだけどね、描くスート毎だから、合計20枚だね」
"ブラッディローズ"
何とも複雑な心境だ。
「で、何で弱い"3"が俺…しかも耳と尻尾つき!?」
「むふふふ。それは別名"ヘタレワンコ"という。逆に1番強い"2"は神崎だ。神崎が出てしまっては、皆は太刀打ちできないな」