Rest of my Prince
「次行こう、はい次~ッッ!!!」
「くっそ~。またしても…俺の芹霞が…今度は櫂に行くのかよ。で、櫂から来た"いらない"のは…俺か。何かクビになったようで嬉しくねえや」
ぶつぶつ、ぶつぶつ。
「むふふふ、革命さえ起きれば、君はキング紫堂を始め、クイーン師匠もジャック葉山も"飼える"立場の最強ワンコなんだぞ? 最弱"2"の神崎なんて君の奴隷さ、ど・れ・い。あんなことだって、こんなことだって、全て君の思うがママだぞ~?」
「俺が最強…」
この馬鹿。
本気で主を…そして私達を飼うことを妄想始めたようだ。
しかも芹霞さんを見て、
「あんなこと…こんなこと…」
「な、何!!? あたしは奴隷なんて嫌だからね!!?」
「あんなこと…こんなこと…」
このにやけ具合…何処まで妄想が暴走しているのか。
「……。
ナニを――
考えてるのかな、煌?」
にっこり。
「現実に帰っておいで?
帰れないというのなら、僕が迎えに行こうか?
――…力尽くで」
「い、いいだろ!!? "もしも"の話なんだし!!」
「ははは。俺が落ちぶれたら、煌…飼ってくれよ?」
ああ、櫂様は何て心が広い。
「おう、任せておけ!!!」
ああ、この男は何処まで馬鹿だ。
「――…へえ?
懐柔出来ると思ってるんだ?
そんな自信、あるんだ?」
玲様、お顔が…麗しいお顔が…。