Rest of my Prince
 玲Side
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「本当に…なんだって言うのかな」


僕のぼやきに、櫂が笑う。


「さあ…あの人達の考えは、与(あずか)り知れないからな」



視線。


最近、何処に居ても視線を感じる。


家に居れば、僕の結界で幾らかは遮られるが、結界から出れば顕著に感じる。


しかも――


今となっては、わざとらしいくらいに隠そうとしない。


そのくせ、姿を見せない。


いくら揶揄好きの彼らとて、こんな執拗なことは今までになかった。


「必然……?」


「……ではないことを祈りたいが…」


櫂も何か不安を感じているらしい。


元老院の1人と…五皇。


救い手になることはあっても、今は窮地には陥っていないはずなのに。


深層が見えていないだけ、なんだろうか。


「他の元老院の動きは…どうだ?」


「…水面下で動いているね。近く本格化するだろう、紫堂潰しに」


今まで。


おとなしすぎた彼ら。


元老院たる氷皇の力が効かないのか。


それとも、それを凌駕する"何か"が起きたのか。


または…氷皇自体、紫堂を潰したいと思っている、か。


緋狭さんが…紅皇が控えている以上、そうでないと思いたいけれど。


どうしてもあの男の考えは、よく判らない。


予想がつかない。



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