Rest of my Prince
 

「えええ!!?」


声を上げたのは玲様。


「優先順位を確認しておく。煌が80点以上取れば、無条件で煌との"おでかけ"。煌が79点以下で芹霞が90点以上なら、玲との"おでかけ"。煌が79点以下、芹霞が89点以下であれば…俺との"おでかけ"。

"おでかけ"は即ち…3日間の"お試し"とする」


"お試し"


その言葉に、馬鹿蜜柑と玲様の目の色が変わる。


「櫂…それは、お前にとっては非常に有利過ぎないか?」


玲様が、低い声音で言った。


「そうか? 芹霞も煌も頑張っているんだ。俺は劣勢だぞ?」


絶対――


そうは思っていない櫂様。


その様は自信に満ちた…不敵なもので。


櫂様はやはり…駆け引きがお上手だ。


玲様が鳶色の髪を振り乱した。


「煌、お前は頑張らなくていい。芹霞、頑張って!!!」


「はあ!? 万が一芹霞がコケたら、俺の点数にかかってるんだぞ!!? いいのか、そんなこと言ってッッ!!!」


「ああそうか。だったら僕は、一体誰を…ああ、とりあえず芹霞だ。芹霞、絶対9割とってよ!!?」


「れ、玲くん…そんなプレッシャーかけないでよ!!!」



混沌。


凄い。


櫂様の一言で、部屋の中まで荒れ模様。



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