未だ。



帰り道、
夜空を見上げながら思った。


どうして星たちは動かないの?
広い夜空にいるのに。

わたしは動きたいよ。
苦しくて、苦しくて、悲しくて。

こんなに広い夜空なら
わたしを隠せるでしょう?

だから、めいっぱい泣かせて。
泣いて叫んで走りたい。


あぁ、
流れ星は今のわたしと
同じ気持ちなのかもしれない。


気づいたら頬に涙が
くっついていた。

落ちてほしくなくて、
流れてほしい。
できれば流れ星のように。

わたしは全力で走った。

どうか、
あの人が幸せになりますように。
どうか、
忘れられますように。



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