りすくんと魔法のクローバー~りすねこシリーズ~
ねこちゃんが看護をしても、りすくんの病気はわるくなるいっぽう。

コン、コン、
「ねこちゃん、もう空が赤くなってきてる。暗くなったらあぶないから、今日はもう帰って。」

「でも、りすくん… このままじゃ、心配で帰れないよ。」
しばらくしてねこちゃんは何かに気づきました

「りすくん! 少し、まっていてね?」
そういうと、ねこちゃんはりすくんの家から出ていきました。

一匹残されたりすくん。夕焼けが部屋を紅に染めます。
その紅が、部屋いっぱいになり、そして少しずつ夜の黒が近づいてきました。

部屋は少しずつ暗くなります。音が、少しずつ小さくなります。
とても静かで。『今ねこちゃんに一緒にいて欲しい。』と、りすくんは思いました。
< 27 / 33 >

この作品をシェア

pagetop