りすくんと魔法のクローバー~りすねこシリーズ~
りすくんの家についた三匹。さっそくラジコンカーを直しにかかるりすくん。
そのとき、ねこちゃんがあることに気づきました。

「りすくん見て!さっき移したクローバーが、沢山になっているよ!」

りすくんが庭を見てみると、確かにクローバーが沢山生えていました。
ねこちゃんは、今度はちびくんに言います。

「ねぇちびくん。四つ葉のクローバーがあるとお願いが叶うって知ってる?」
「知らない! それに、僕四つ葉のクローバーを見たことがないよ!」

ちびくんもそんな話は聞いたことがありませんでした。
それもそのはず。この村ではクローバーそのものが珍しく、ましてや四つ葉となると、もっと珍しいのです。
その話を聞いていたりすくんが、言います。

「それじゃ、ラジコンカーが直るまで、二匹で四つ葉のクローバーを探してくると良いよ!」
「本当に?! 僕、探してくるよ!」

ちびくんは、勢い良く庭へ飛び出しました!
ねこちゃんも続いて庭へ出ようとします。
そのとき、りすくんはねこちゃんにあげたクローバーを、ねこちゃんが今持っていないことが気になりました。

「そういえば、ねこちゃん。クローバーはどうしたの?」
「え? あぁ、さっきの四つ葉のクローバーなら、家の本に挟んできたの!そうすれば、ずっと枯れないでしょう?」

ねこちゃんは、りすくんにもらった大切なクローバーが枯れないように、押し花にしたようです。
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