Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
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う~ん
「熊五郎」
「熊五郎じゃねぇよ」
――
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「し、社長」
何故か社長に抱かれて寝てるよ私。
けど、いつの間に寝たんだ?
「お前、ほんとに信じらんない失礼な奴だな」
社長の胸に顔がくっついてるから…社長がどんな顔してるか分かんない。
「お前、俺が髪乾かしてやってる間に寝ちまったんだよ」
「えっ?」
あっ、乾かしてもらって気持ちよくなってそのまま寝たのか。
「俺、お前を何回ベッドにほうり込まなきゃいけないんだ?」
「…す、すみません」
「何もする間もなくお前はいつも寝てるし」
何もする間って…何かされたら困るわよ。
社長から離れようとすると
「離れんな」
抱き寄せられた。
「しゃ、社長…く苦しいです」
「お前はほんとに煩いな」
力を緩めてくれた。
「もう寝ろ」
「…はい」
社長の胸に顔を寄せて…眠りに落ちた。
「人の気も知らんと、この馬鹿が!」
社長が呟いたのは…勿論知らない。