Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
恋?(その四)
「いらっしゃいませ」
丁寧に席に案内される。
「社長」
「ん?」
「社長が予約なさったんですか?」
「あぁ、そうだが…それがどうかしたか?」
「い、いえ」
自分で予約出来るんじゃない。
いつも彼女さんとデートの時は、私がレストランを決めて予約してたのにね。
何だったのよ、今までは!
料理も予約してるみたい。
何も言わずとも運ばれて…て!
「社長、車です。お酒は」
「大丈夫だ。お前も飲め。今日はお前の快気祝いだ」
私の快気祝い
じゃあ車は此処に置いておくのかな。
まぁ、いいか。
「ありがとうございます。じゃあ少しだけ頂きます」
ソムリエがワインを注いでくれる。
無駄のないその一連の動きは優雅だ。
見惚れてしまう。
ワイングラスを手に取り
軽く乾杯して、ディナーが始まった。