Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~



――



「社長」

「ん?」

スコッチのお代わりをしてるし。

「あの、おくつろぎのところ悪いんですが、そろそろ行きませんと遅くなります」

「行くって何処へ?」

「えっ?いや、家に帰りませんと」

社長…酔ったのかな。

「お前 何言ってんだ?」

「はい?」

何言ってんだって何のこと?

「今日は此処に泊まる」

「……」

此処に泊まる…

「だ、誰がですか?」

「俺とお前」

社長と…私が…って

「えっぇぇぇぇ~~」

「馬鹿!声がでかい」

はっ!

慌てて手で口を抑える。

「此処に泊まるから、酒飲んでんじゃねぇか」

「……」

「さっき 言ったろう」

「さ、さっきって…車は大丈夫だっておっしゃっただけです。泊まるなんて」

「車を預けて、明日わざわざ電車乗って取りに来るって考えてたのか、お前は」

「……」

「そんなめんどくさいこと誰がするか」

「はぁ、そうですね」

って納得してどうするのよ。



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