Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
恋(その五)
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ぅう~ん…
何か…って!
し、知らない間に私…縋り付いてるよ!
また熊五郎と間違えてしまった。
こっそり、じりじりと…社長が気がつく前に離れ…
「何処行くんだ」
抱き寄せられた。
「す、すみません。今、離れますから」
「離れなくていい。お前の方から縋り付いてきたんだ。そのままでいい。ただ」
「?」
ニヤリと笑い
「蹴っ飛ばすのだけは止めてくれ」
「す、す、すみません」
平身低頭謝りまくる。
「ご、ご、ごめんなさい」
「 ほんとに寝相悪いな」
「……」
事実だから何も言い返せない。
「ほんとに悪いと思ってんのか?」
「は、はい」
「じゃあ お前からキスしろ」
「えっ?」
「お詫びのキスな」
キス?
お詫びのキスって!
「……」
「……」
私からするの?
社長はじぃと見てる。
「あ、あのぅ」
「ん?」
「で、出来ません」
「……」
「じ、自分からなんて…し、したこと…ない…し」
「……」
「無理です。ごめんなさい」
ベッドから出ようとすると
「キ,キャッ!」
抱き留められた。