Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
海岸沿いのカフェでお茶を
ここでもやっぱり社長はコーヒーなんだな。
一日に何杯飲むのかしら?
「熊五郎」
「えっ?」
熊五郎って?
「いつから熊五郎と寝てるんだ?」
「い、いや、それは…」
「ん?」
「…からです」
言いながら俯いていく。
「ん?聞こえなかった」
「だから…生まれた時から…です」
「生まれた時から…って…24年あれを持ってんのか?」
そりゃ驚くわね。
「い、いえ。熊五郎は五代目です」
そこんところははっきりしとかなきゃ。
「五代目…だから熊五郎」
「はい。そうです。いつも同じ熊なんです」
「そりゃそりゃ…クククク…」
「ほら、やっぱり馬鹿にしてるでしょう」
みんなに馬鹿にされるから、誰にも言わないようにしてるのに。
「馬鹿にしてないって」
顔は笑ってるもん。
「子どもだと思ってらっしゃるんでしょ」
「子どもなんて思ってないって。子どもとは結婚出来ないだろ」
「えっ?」
結婚って…
「そんな驚いた顔すんな。結婚はする。絶対に」
「……」
「嫌だつっても駄目だからな!」
な、何でこんな所で言うのよ。
二人ただ黙ってコーヒーを飲んでいる。
「行こうか」
「はい」
カフェを出て
「次は…っと」
「何処行くんですか?」
「いいから着いて来い」
相変わらず俺様ねぇ。