Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「このお返しは…お前からキスな」
耳元でこっそり囁かれ
「なっ、何を」
こんなお店の中で…人もいるのに。
は、恥ずかしい!
「お前…真っ赤」
もう…嫌だ~
お店にいるお客さんや店員さんが、ちらちら社長を見てる。
ふぅ~
私服の社長もカッコイイもんな。
秘書としてスーツ着てる時は、横にいても何とも思わないけど…こんなお休みの日に普通の格好で横にいると…何か落ち込む。
不釣り合いな気がして…
「ん…どうした?」
「えっ!な、何でもありません」
お店を出て
「……」
社長が私を見つめてる。
何となく視線をそらす。
「ん?言ってみ」
「……」
「ほら、さっさと」
「し、社長と一緒にいてもいいのかなって」
「……」
「私なんかといて…不釣り合い」
「馬鹿か!」
途中で遮られた。
「人なんか関係ねぇだろ。俺が、この俺が、お前がいいつってんだ。それにな」
声を潜めて耳元で
「お前は可愛いから」
へっ?
ビックリして社長を見ると
社長の顔が少しだけ…赤く染まってる。
社長…照れてるんだ。
私も、真っ赤!
「ほら、行くぞ」
「あ、はい」
慌てて後を追って…