Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「飯行くから顔直して来い」
飯…あっ、夕御飯。
もう、そんな時間なのか、早いな。
寝室に入り、赤くなった頬に薄くファンデーションを塗る。
もうほんとに、何するんだか。
チークいれなくても、充分おてもやんだわ。
口紅を塗り直して、これでOK。
「お待たせしました」
「ん」
な、何?
私の顔をしげしげ眺め
不意に屈んで
チュッ!
またキスされた。
「社長!口紅がはげます」
「バ~カ! 口紅が濃すぎるから薄めてやったんだよ」
へっ?
「ありがたがられても、文句言われる筋合いはねぇぞ」
「……」
「さ、行くぞ」
腕を引っ張られて、部屋を出る。