Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「悪かった」
えっ?
「嫌な思いさせた」
首をフルフル振る。
「出よう」
『はい』と言おうとするんだけど声が出ない。
頷くだけしか…
社長が立って
「行くぞ」
立とうとするんだけど…力が抜けて立てない。
「大丈夫か」
コクンと頷くのが精一杯。
社長が手を添えて立たせてくれようと
「だ、大丈夫です。一人で立てますから」
社長の手を無視して何とか立ち上がった。
体が勝手に拒否反応を示す。
「あっ、す、すみません」
「…行こうか」
「は、はい」
社長から少し離れてついて行く。
社長もあえて何も言わない。