Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「社長、会議の資料纏めておきました」
「社長、今日の夕食は7時に〇〇に予約が入れてあります。6時半にお迎えに行って下さい」
「社長、バラをメインにした花束を送っておきました」etc
全て管理している。
しかし、コイツは俺を軽蔑してるようだ。
女を取っ替え引っ替えしてる俺を…
コイツがたまに冷たい視線で見る時がある…と、何故か胸が痛む。
――
―
ん?
「大丈夫だよ。気にしないで。社長も貴方に期待してるから厳しく言うのよ。しょげないで、ね。頑張って」
廊下の隅でさっき俺が怒鳴った新入社員を慰めてる。
いつもこうして俺のフォローをしている。
…んだが!
ベタベタくっつきすぎだろ。
それに大の男を何でそこまでしなきゃなんねぇんだ。
俺には優しい言葉の一つも掛けた事ないくせに!
何か腹立たしい。
部屋に戻って来たアイツに
「お前はアイツのママか?違うだろ、俺の秘書だろ」
完全なる八つ当たり。
コイツは、一瞬何か言い返そうとしたようだが
「すみませんでした」
一言謝り、デスクに戻り仕事に精を出す。
俺なんか眼中にないみたいに。
胸が何故かモヤモヤする。