Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
口説かれる(その一)
私達2人で戻っても、誰も何にも気にしてない。
変なプロポーズされたって公表したらどうなる?
きっと私の頭がおかしくなったとか、社長にこき使われて壊れたとか思われるだけだろう。
何たって新入社員として社長に憧れてた女子も数ヶ月で社長の本性を知って憧れは崩壊する。
結局私だけが、秘書になるまで仮面の下の鬼を知らなかったのね。
秘書にする為、隠されてたんだわ。
いろんな部署回らされたのも秘書にする為だったんだし…上役さん達に嵌められんだしね。
でも、結婚まで何でしなきゃいけないのよ?
――
―
もしよ、もし…仮にしたとして、私、家でもオフィスでもこき使われてボロボロになるだけのような…
それに子どもなんて生まれてごらんなさいよ。
あの社長様の子よ。
超俺様か、超姫様じゃない。
子どもにまでこき使われるのよ。
私の人生―真っ暗闇なのが目に見えてるじゃない。
そんなの絶対駄目!
第一 結婚って愛し合ってる2人がするもんじゃないの?
社長様は『欲しい』って言ったけど『愛してる』なんて言われてない。
まぁ、言うわけないよな。
私も愛してないし。