Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
ところが敵もさるもの…つぅか、何かわけの分からん事を言い出した。
曰く
『女に結婚迫られて逃げる為』とか
『金持ちの親戚の遺産相続の為』とか
挙げ句の果てには
『お手伝いさんと秘書の両方をただで手に入れる為』
『もて遊んで捨てる為』とか
全くわけの分からんことを並べ立ててる。
よく考えられるもんだ。
つぅか、コイツ…面白すぎる。
前からユーモアはあると思ってたが、ここまで面白いとは!
その後もごちゃごちゃご託を並べていたが
言い訳が底をついたか、やっと肝心な事を聞いてきた。
だけど普通それを一番に聞くだろ。
「何で私にプロポーズしたんですか?」
何て言う?
ここはやっぱり率直に
「お前が欲しい」
「……」
今度は『私は玩具じゃない』と
そんなこと、お前に言われなくても分かってる!
何か冷たい目で見られてるし。
コイツは一体全体何を考えてんだ?
俺に今までの彼女さんの誰かと結婚したらいいなんてぬかすし!
あんなモンスターと結婚なんか出来るか!
「まぁ、体は悪くなかったがな」
この一言に…コイツは真っ赤になった。
もしかしてコイツ…ヴァージンか?
ズバリ聞くと赤くなって必死にごまかそうとしてるが間違いない。
ヴァージンだ。
別に、ヴァージンかそうでないかはどうでもいいが…何処かで喜んでいる俺がい る。
絶対、俺がコイツの最初で最後の、唯一の男になってやる。