Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
――
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い、痛ッ!
叩かれた衝撃で目が醒めた。
「ぅうん 熊五郎…」
そう呟きながらも俺の頭を叩く。
熊五郎って?
てか、叩くな。
――
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ようやく目を醒ましたコイツも俺と一緒に寝てる事に驚いて飛び起き
なんで此処で寝てるのか分かってないようだ。
そして…あろうことか自分がちゃんと服を着てるか確認って
「寝てる女を抱く趣味はない」
そう言うと露骨に安心してるし。
全くもって面白くない。
「お前を抱く時は意識ある時だ。なんなら今抱いてやろうか」
俺のこの言葉に固まってるし
その様子がなんともいえず可愛いので…思わずキスを。
激しいキスを…
――
―
止められない。
キスすればするほど…コイツが欲しい。
このままだと暴走してしまう。
なんとか唇を離し気を紛らす為に
「熊五郎ってなんだ?」
さっきの寝言で呟いていたことを聞くと
コイツは、真っ赤になりながら
「一緒に寝てる熊のぬいぐるみ」
コイツ…マジに24か?
確かに『熊五郎』なんて名前の彼氏はいないとは思ったが…まさかぬいぐるみとは!
でも…コイツがぬいぐるみ抱いてても違和感ないか!
真っ赤になって恥ずかしそうに俯いてる姿がなんだか愛しくて
思わず抱きしめた。
俺…重症かもしんないな。
コイツの事、知れば知るほど…コイツにはまっていく。
溺れさす筈が俺が溺れそうだ。