Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
朝飯を食って
コイツはどうしても家に帰ると言い張る。
「兄が診察に来てくれます」
そう言われたら仕方ない。
「晩に迎えに行くから。荷物纏めとけ。週末此処で過ごす」
当然のごとく猛反撥。
しかし、そこで引き下がる俺じゃない。
車でコイツの家まで送り
「9時過ぎに迎えに来るから」
降ろして俺は会社へ
――
―
「社長、△△社からお電話です」
打ち合わせの日にちが早まり今日に
終わるのは10時過ぎるな。
連絡入れとくか。
遅れる旨を伝えると迎えに来なくていい、一人で大丈夫だと壊れたレコードのように繰り返す。
馬鹿か!
逃がすわけねえだろうが!
どんなに遅くなっても迎えに行く。
こうなりゃ、アイツとの意地の張り合いだ。
俺が負けるわけないだろが!
この週末に決着つけてやる。
アイツは俺のもんだと認めさしてみせる。
勝つのは…俺だ!