Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
――
―
ん?
なにがあった?
様子がおかしい。
なにかを見てる。
「ん、どうした?」
「あ、いえ」
俺に視線を戻したが…
「お久しぶりね」
いきなり声を
声の主を見ると
コイツは!
「……」
「何度連絡しても出てくれないんだもの」
冷たい視線を向けるが応えてない。
「会社に連絡入れてもあのいけ好かない礼儀知らずの秘書が繋いでくれないのよ。ヤキモチ妬いてるのかしら。あんな性悪女、クビにしてよ」
性悪女?
お前の方がよっぽどだろ。
だいたい、人の会社の人事まで口出すとはコイツは何様のつもりだ?
カウンターに目をやるとコイツの連れと思われる男がハラハラしながらこっちを伺っている。
新しいコイツの獲物か。
勝手に俺達の席まで押しかけてきて、俺の連れは完全に無視して今度は色仕掛けで俺に迫って来る。
連れはどうする気なんだ、コイツは?
何考えてんのか全く分かんねえ
とにかく腹が立つ!
俺の腕に絡ませていた手を振りほどいて