Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「あっ、そうだ」
「……」
「式の後な、みんなで食事だろ」
「はい」
「それが済んだら家に帰らないで、前に泊まったホテル行くから」
「えっ?」
あの豪華ホテルへ?
「あの部屋取れたから。新婚旅行の代わりだ。二泊して月曜に直接出社する」
そうなのよね。急に決まった結婚だから新婚旅行に行く時間は取れないのよね。
だって、プロポーズの返事してからまだ1ヶ月よ!
私は早くて秋か、冬でもいいかなと思ってたんだけど。
そんなに待てないって!
社長はOKした次の日に籍入れようとしたくらいなんだから。
さすがにそれは無理、親に紹介して賛成して貰いたいと言うと、次の週末に挨拶に来て結婚の許しを得た。
ただ、その時に結婚式をと言われたので、社長様はインターネットとつてを酷使して1ヶ月後の7月7日の結婚式を決めた。
さすが社長様だわ。
私を含め両方の親達も驚いたが…結局は社長様に押し切られた。
籍もその日に入れることになっている。
まぁ、これ以上社長様を待たすと大変なことになるしね。
自分で言って自分の首絞めてるんだから。
「ん なに笑ってる?」
「えっ!な、なんでもないです」
「なんでもないのに笑うのか?」
まさか社長様が自分の首絞めてるなんて言えないもんね。
「あ、し、幸せだからです。しゃ、恭介さんと一緒にいれて」
言ってて恥ずかしい。
「馬鹿」
頭を引き寄せて、耳元で
「俺も」
へっ?
「しゃ、恭介さん…い、今なんて」
「バ~カ! そんなこっぱずかしいこと二回も言えっか!」
デコピンされた。