Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
仕事に戻り
暫くして先輩から連絡が入った。
会社を出るわけには行かないから、自販機コーナーで
「ほんとに久しぶりだな」
「高一の時だから…8年ぶり」
「そうだな。此処では営業課か?」
缶コーヒーを飲みながら
「ううん。秘書してる」
「秘書?へぇ~出世したじゃん」
「そうなのかな。なんか秘書っていうのにいいイメージ持ちすぎてない?」
「ハハハ… ところで 彼氏出来たか?」
「えっ、あ、うん。今度結婚するの」
「よかったな。仕事は?辞めるのか」
「ううん、続けるよ」
「そうか。頑張れよ」
「ありがとう。貴方は?」
「いるよ。一つ下の子」
「同じ会社?」
「いや、小学校の教師してる。大学の後輩だ」
「へぇ~」
「なんだよ、『へぇ~』って?」
「ハハハ…照れちゃって。可愛い」
「バ~カ」
頭をコツンと叩かれた。
缶コーヒーを飲み干し
「じゃあ俺行くわ」
「うん。会えてよかった」
「俺も。志織」
「うん?」
手を差し出され
「握手」
「うん」
握手をした。
高一の時も別れる時に握手したな、そういえば。
「じゃあな。またな」
「うん」
エレベーターまで送って行き別れた。