Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
口説かれる(その三)
「遅い」
車にもたれた社長がいた。
「……」
驚き過ぎて言葉が出ない。
ただ、突っ立ったまま社長を見上げてるだけ。
「早く乗れ」
「……」
「起きてるか?」
「あっ、は、はい」
やっと言葉が出た。
「えっ、な、何で社長が此処にいるんですか?何してるんですか?」
我に返ると疑問が…
「飯食いに行くぞ」
「はぁ?め、飯って…ゆ、夕食ですか?」
「当たり前だ。早く乗れ」
「い、いえ。お誘いはありがたいですが…」
「ありがたかったら早くしろ」
腕を捕まれ、車に乗せられてしまった。
はぁ~
NOを受け付けない社長様。
運転席に座りエンジンを掛け
「あの、質問しても宜しいでしょうか?」
「ん、何だ?」
「何故、お食事に誘って下さるんですか?」
「飯誘うのに理由がいるのか?」
「い、今まで誘われたことありませんから」
絶対今日はおかしい。
「何でも初めてはある」
「は、はぁ~」
「初めてがあるから2回目以降も存在する」
た、確かに…って納得してどうすんのよ。