Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
ワォ!高級レストランだ。
「し、社長」
「ん?」
「此処に入るんですか?」
「そうだ」
「そうだ…って、駄目です!」
「駄目って何で?」
「こ、こんな格好で入れません」
仕事のスーツだよ。
何か場違い。
「気にすんな。俺は気にならない」
そりゃ社長様はオーダーメイドの高級スーツだもん。
「早く来い。予約してある」
よ、予約?
いつしたんだろう?
私、してないよ。
第一此処…今までの彼女さんとのデートで使った事ないよね。
「何してる?」
腕を引っ張られて店内へ
「いらっしゃいませ」
丁寧に迎えられ、席に案内された。
社長…常連かしら。
メニュー見ても何だかよく分からない。
と、社長が選んでオーダーを。
待ってるのが苛々するのね。
でも、助かった。
えっ?
「し、社長」
「…今度は何だ?」
「く、車です。ワインは駄目です」
ワインリスト見て注文しかけてるのを止め
「大丈夫だ。車は此処に預けておく」
はぁ?
預けてって…
「そしたら明日はどうなさるんですか?」
「タクシーで出社する。帰りに取りに来ればいい」
「二度手間です。 分かりました。私が運転して社長をお送りします」
「お前が?飲まないのか?」
「仕事の前の日は飲みません。それに社長の車は何回か運転してますから大丈夫です」
出張帰りのお迎えに運転して行くから慣れてる。
「じゃあ、そうするか」
自分の分だけグラスに注いで貰い、私はミネラルウォーター
前菜が運ばれてきて…お、美味しそう。
目が爛々と輝いてたのか
「食え」
「いただきます」
お、美味し~!
こんな高級料理久しぶりだわ。
よく味わっとこう。
社長の事なんか頭から飛んでた。
目の前の料理のみに集中!