Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「一人?」
「お茶しない?」
私に言ってんの?
振り向くと、二人組の男の子?人?明るい茶色の髪、耳にピアス、腰パン?今時の子って感じ。
たぶん私より若いよね。
「お茶付き合ってよ」
ニヤニヤ笑いながら近づいて来る。
「一人じゃありません」
「かまわないよ。友達と一緒でも」
「まだ、中にいるの」
しつこいなぁ。
「君、可愛いね。怖がらなくてもいいよ、別に悪い事するわけじゃないし」
「そうそう、お茶飲むだけだから」
無視してると私の腕に手を掛けてきた。
「や、止めて下さい。今、主人が来ますから」
「ハハ、主人なんて、下手な嘘ついて」
「嘘じゃありません」
「俺達を騙そうと思っても駄目」
腕を引っ張る。
「離して下さい」
「可愛いね、震えながら『離して下さい』なんて」
「俺達と遊ぼうよ」
「い、いやです。離して」
必死になって抵抗してると
男の手を掴んで私から引き離し
「俺の妻になんか用か?」
男達は社長の顔、黒いオーラ全開のめちゃ冷徹な凍えそうな瞳を見て
「つ、妻?」
声が震えてる。
「あぁ」
低く冷たい声。
男達は、なにかもぐもぐ言ってたが、一目散にその場を立ち去った。