Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
狭い部屋に大きい社長がいるとますます狭く感じる。
「ど、どうぞ」
部屋を見回して
「これが熊五郎か?」
へっ?
ベッドから熊五郎を取り出して
「何かお前に似てんな」
「えっ?私と熊五郎がですか?」
「あぁ」
どこが似てんのよ。
「お茶がいいですか?コーヒーですか?」
「いや、どちらもいらん」
「……」
「荷物纏めろ」
「えっ?」
「さっさとする」
何言ってんだろう?
「あのぅ 何で…」
「俺の家に連れて行く」
な、何ですってぇ~
「行きません」
「ん?」
「な、何で社長の家に行かなきゃいけないんですか?」
「……」
「明日から出社してもいいって許可ももらいました」
「誰に?」
「へっ?」
「誰に許可もらったんだ?」
何か機嫌悪くない?
「あ、兄に」
「お兄さん?」
「はい。兄は医者ですから…」
「医者?」
「はい。□□大学病院に勤めてます。もし何でしたら電話して下さい」
「ほんとに大丈夫なんだな」
「はい」
「熱はないんだな」
額に手を当てる。
は、恥ずかしい。