Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~
「気分はどう?」
「えっ、は、はい。大丈夫です」
「そう、よかったわ。でも もうちょっと寝ていた方がいいわよ」
「あ、い、いえ。大丈夫です。ご迷惑かけてすみません。大丈夫ですから、帰ります」
「馬鹿!今晩は此処にいろ」
怒鳴られた。
「兄さん、そんな大きな声出したら怯えるでしょう?もうちょっと優しく出来ないの?」
兄さん?
えっ? この人…社長の…い、妹さん?
「貴女も駄目よ。熱が少し出ているから…今晩は此処にいなさい」
「えっ、で、でも、此処 社長の…」
妹さんは悪戯っぽく微笑んで
「大丈夫。兄さんはソファーで寝るから」
ソファーって
「だ、駄目です」
「じゃあ一緒に寝るか?」
「……」
顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「兄さん」
妹さんが『しょうがないわねぇ』と言うように社長を見て溜め息ついた。
「兄さん、暫くあっちに行ってて。着替えしてもらうから」
社長が、チッて舌打ちして部屋を出て行く。
「その格好も可愛いけど、だぶだぶだから、こっちに着替えましょうね」
着替えって
「兄から電話掛かってきてね、何かパジャマとか下着とかを持ってすぐに来いって」
クスクス笑ってる。
「かなり慌ててたわよ」
「す、すみません。ご迷惑おかけして」
「ううん。さ、着替えましょう」
ベッドから出て
キャミソールとストッキングは履いたままだ。
「さすがに下着までは脱がせなかったのね」
「……」
恥ずかしい。
着替えを済ませ、ベッドに再びほうり込まれた。