Apasionado!～俺様社長様の甘い誘惑～

BuBuBu

また電話…

今度は…社長！

「はい」

「遅い」

「す、すみません」

「さっきから掛けてるのにずっと話し中だった」

ご機嫌悪いよ～

怖いよ～

「あ、兄から掛かってきました」

「あぁ、昨日話した」

「は、はい。あ、ありがとうございました」

「逃げ出してないだろうな」

「は、はい。兄が今日一日、此処でお世話になるように言ってました。…妹さんが付き添って下さるからと」

ちょっと嫌味言っちゃった。

「…お前、何か文句あんのか？」

こ、怖すぎる。

「い、いえ。文句なんてありません」

「当たり前だ。行き倒れのお前を助けてやって感謝されこそすれ、文句言われる筋合いじゃない」

行き倒れって…

「はい。か、感謝してます」

「ほんとに感謝してんのか？口先だけじゃないのか？」

「ほ、ほんとに感謝してます。嘘じゃありません」

感謝の押し売りされてるし。

「なら結婚しろ」

「…はぁ？」

「俺のもんになれ」

いやに甘い声。

「……」

「あ、（今、行く）また、後から掛ける」

誰か来たみたい。

助かったぁ～

だけど感謝のお返しに結婚って…お、おかしくない？

――

―

寝よ。