ガラスの十字架【短編*完結】
*前世の記憶*
―――西暦2000年12月24日。
街はクリスマスを祝う幸せな人々であふれていた。
そして僕も…愛する恋人と待ち合わせ。
寒さで手が冷たくなる……
『……おそいなー。』
彼女とよく待ち合わせをするこの場所は…
彼女が大好きな海が目の前に広がる横浜の港。
汽笛の音が響き…
僕はそれに少し驚く。
『寒いぞー、結衣……。』
僕は彼女の名前を呟いた。
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