ガラスの十字架【短編*完結】
僕は冷たいアスファルトに座り…倒れこむ結衣の上半身を支えた。
『……結衣…!』
その瞬間……
ヒヤリと僕の手に感じるものがあった。
結衣の背中を抱いていた僕の手が……
真っ赤に染まっていた。
『……結衣!!結衣…なんでこんな………!?』
結衣の真っ白なコートが…真っ赤な血で染まっていく。
何が起きたのか……
……わからない。
『…蓮…………。』
ただ目の前に……
愛する結衣が血だらけでそこにいる。