好きとごめんのその先に


周りの音が消える。



開いた窓から入る風が少し冷たい。



「……」


「……」




奏多はわたしから視線を外さないまま、口を開かない。



頷いてほしいという気持ちだけが先走る。










「…そんなの、きく必要なくない?」






しばらくの沈黙の末、奏多が呟いた。




きく必要ないって…










「俺、信じて待ってるって言ったじゃん」
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