好きとごめんのその先に


「でも奏多くんって、年下なんだっけ?」


「うん、2年だよ」


「そっか。…じゃあ、卒業したら離れちゃうね」


「あー…うん」



卒業したら、…ね。




「あ、でも幼なじみの2人にはそんなの関係ないか!」


「あはは…そうだね」




…ううん。



わたしたち、本当に離れてしまうかもしれないんだよ。



一緒にいられるのもあと少し。



卒業したら、今までのように会うことができなくなってしまうかもしれない。




…それまでわたし、頑張らなくちゃいけない。



奏多を選ぶって、最後に言えるように。





……って、そんなことエナちゃんには言えないから、とりあえず笑って話を流す。
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