好きとごめんのその先に
~♪
しばらく歩いていると、軽快な音楽が耳に入ってきた。
どちらかというと子供向けのその曲は、決して有名なものじゃない。
…でもどこかで聞いたことがある。
わたしの記憶が間違っていなければ、ここはきっと…
「着いたよ!!!」
「わっ!!」
奏多の大きな声にはっとした。
「何ぼーっとしてんの?」
「あ…いや」
どうやら考え込んでしまっていたみたい。
「ここ、覚えてる?」
振り返った奏多が、目の前にある看板を指差す。
…あ。
やっぱり。
「ゆりちゃんが昔住んでた町の遊園地!」