好きとごめんのその先に
「お兄さんたちもそろそろお馬さんに乗ってくださいねー!」
「はっ…はい!」
「はいはーい!」
ずっと様子を見ていたお姉さんに声をかけられた。
……やっぱり恥ずかしいな。
ちびっこのお母さんたちが微笑ましいと言わんばかりに見ているし…
「ゆりちゃんはこれ!」
「わっ!」
腕を引かれたかと思えば、可愛いかぼちゃの馬車に乗せられたわたし。
「ははっ、まるでシンデレラだな」
そう言いながら、奏多はすぐ近くの白馬に乗る。
…シンデレラって…
次第に景色は回り出し、上下に揺られながら可愛い音楽とネオンに包まれる。
奏多は始終、子供たちに手を振りながら笑っていた。
そんな奏多を見ていると、胸がきゅうって、熱くなった。
こんな幸せな時間が、ずっと続けばいいのに。