好きとごめんのその先に
「あー楽しかった!!」
「うん!」
馬から降りてすぐ、にこにこ笑顔の奏多。
「たまには童心に帰るのもいいな!!」
「はは…そうだね」
…たまにって…
奏多はいつもだと思うのはわたしだけだろうか。
「それにしても奏多、子供たちに大人気だったね」
「まぁね。子供は好きだからな」
「そうなんだ」
…知らなかったな。
でも奏多なら本当に、いい父親になれそう。
奏多と子供と、そしてその隣にいるのは、わたしだったらいいな。
…なんて、そんなのただの妄想かな。
「ゆりちゃんとの子供だったらもっと可愛いんだろうな!」
「えっ…」
……まただ。
どうしてこんなにも、考えることが被るのだろう。
不思議で、おかしくて、でもなんだか嬉しい。