好きとごめんのその先に


「っ…どうした!?」



突然のことに、奏多は大きく目を開く。





「…ごめん…なんか…」



うまく言葉にできないけど、怖くて仕方がない。



それは、ジェットコースターに乗る怖さとはまた違う…





「気分が悪いの?」


「…ううん」


「疲れた?」


「…ううん」


「じゃあ…観覧車は好きじゃないとか?」


「…ううん」


「……?」



首を振るだけのわたしに、奏多はついに困り果てる。





「…ごめん…なんか、行けない」



…わたし、これ以上先に進みたくない。
< 178 / 428 >

この作品をシェア

pagetop