好きとごめんのその先に
ブブブ…
奏多の携帯が震えた。
「あ、パパさん着いたって。さっき連絡しておいたんだ」
そう言ってメール画面を見せられた。
「ほら、行こう」
「う、うん…」
まだ鼻をすするわたしを支えながら立たせてくれる。
わたしの首元で崩れたマフラーを、綺麗に整えてくれた。
「大丈夫?しんどくない?」
「うん、ありがとう…」
目に溜まった涙を拭って頷いた。
そしたら奏多は、少しだけ安心したような表情。
しっかり手を握って、ゆっくり一緒に歩いてくれた。