好きとごめんのその先に
「おはよう、ゆりちゃん!!」
「おはよう、夕梨亜」
「…お、おはよう」
高校生活も残り数ヶ月となった秋。
今日も朝から、2人の男がわたしを迎えに来た。
「邪魔をするな。今日こそは俺が夕梨亜を車で学校まで送る日だ」
「ちげーよ、今日も俺と一緒に歩いて登校するんだよ!」
「何だと。子供のくせに生意気な」
「何だよ。大人のくせに子供と張り合ってんじゃねぇよ」
「はぁ?」
「あぁ!!?」
………。
毎朝、2人はわたしを取り合って喧嘩。
悪い気はしないけど、正直、朝から疲れる。