好きとごめんのその先に


「わたしだけじゃ、ないじゃん」



そう言って鼻で笑うわたし。



彼から離れて、ベッドに座った。




…どうしてわたし、こんなに棘のある言葉を吐いてしまっているの。



何を腹立てることがあるのだろうか。



この人に他の女がいようが、そんなのどうでもいいくせに。



むしろ好都合でしょ。



わたしじゃなくてその子のところに行けばいいって、そう思えばいいのに…




「…ごめん」


「……」



謝るなんて、肯定したのと同じ。



そんなことにまた胸を刺される。





…今日のわたし、どうかしている。



彼の口から出る言葉が自分だけのものじゃなかったことに、少なからず嫉妬しているなんて。
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