好きとごめんのその先に


「……告白された」







「…え…?」



ぎりぎり聞こえる声量で、ボソッと言った奏多。



耳に入った言葉に、思わず固まってしまう。






告白って……



「さっきの子に…?」


「……うん。クラスの子なんだけど…。
さっきノートを返してもらった時に言われた」


「………」





…なんてこと。




奏多を呼び出したのって、そのため…?



もしかして、奏多に近づくためにノートを借りて、わざと返さないでいたの…?





…どうしてか、胸の内がもやもや。



勝手な想像かもしれないのは分かっているけど、顔も知らない女の子に嫉妬してしまう。



…なんて小さい奴なんだろう、わたし。
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