好きとごめんのその先に
「あいつにゆりちゃんを渡すのは嫌だ。
…だけど、だからってゆりちゃんの重荷にはなりたくない」
「奏多…」
目の前の愛しい顔を、じっと見つめる。
苦しそうで、悲しそうで。
「…もう…俺だって分かんないよ…」
その言葉の通りの表情。
見るなと言わんばかりに、ぐっと抱きしめられた。
固く広い胸に押し付けられる。
全身から感じる奏多の体温が、これほどまでに心地良いなんて。
…離れたくないよ。
…決断の日まで、あと2週間―――