好きとごめんのその先に
曖昧な関係
―――奏多の家に行った次の日。
昼休みに、忠見さんからメールが届いた。
“今日は行く”
今まで何度も見たその端的な文章に、自然と深いため息が出てしまう。
「どうしたの?」
「う、ううん。何でもない」
卵焼きを頬張りながら心配してくれるエナちゃんに、わたしは笑ってごまかす。
…忠見さんのことを知ったら、どう思うのかな。
同情されてしまう?
それとも、奏多とのことを応援してくれる?
やっぱり、二股なんて、軽蔑されるのだろうか。
…まぁわたし自身結婚に前向きじゃないから、言うつもりもないんだけど。
こんな曖昧な関係、やめられるものなら早くやめたい。