好きとごめんのその先に
何だかすっきりしないまま、今日も一日が終わった。
ホームルームが終わり、忠見さんからのメールを確認して、帰る準備。
「夕梨亜ちゃん、バイバイ!」
「バイバイ」
にこにこ笑顔のエナちゃんに手を振った。
…きっと今日も彼氏さんと仲良く帰るんだろうな。
あんなに嬉しそうに笑って、女のわたしから見てもすごく可愛い。
あのドキドキ感、分かるなぁ。
他人の淡い恋心が、自分のことのように微笑ましく思う。
わたしも早く奏多に会いに行こう。