好きとごめんのその先に
2階の突き当たりにある教室を覗く。
既にホームルームは終わっているようで、中に人はまばらにしかいない。
「あ、葛原の彼女さんだ。あいつならもう帰りましたよ?」
名前は知らないけど顔見知りの男の子が声をかけてくれた。
…帰っちゃったのか。
何も言わないで帰っちゃうなんて、何かあったのかな?
「そっか、ありがとう」
「いえいえ、お幸せにー」
教えてくれた男の子にお礼を言って、教室を後にした。