好きとごめんのその先に
「…帰ろっか」
「え?」
「だってゆりちゃん、今日はもう学校にはいたくないだろ?」
「…あ…うん」
腕を解いて、奏多の言葉に頷いた。
「俺も今日はサボる。一緒に帰ろ」
そう言ってにっこり笑う奏多。
「……うん」
数秒の迷いの末、小さく頷いた。
いいのかな、サボりに奏多まで巻き込んじゃって…
だけどそんなことよりも、今日は奏多と一緒にいたい気持ちの方が強かった。
だって、…最後だから。