好きとごめんのその先に


「…大好きだよ」











そっと、唇を重ねる。





「…っ」







…最後の、キス。






初めても最後も、奏多との口付けは、なんだか悲しい味がした。











「……ごめんなさい」





わたしをいっぱいに映す瞳を見つめ、そう口にする。




最後ににっこり笑って、奏多から身を離した。
< 341 / 428 >

この作品をシェア

pagetop