好きとごめんのその先に
「…じゃ、また明日」
「帰るの?」
手を振って歩き出した奏多。
「うん。立派な男になってまた来るよ」
「??」
わけの分からないことを言って笑う。
そのまま角を曲がり、姿が見えなくなってしまった。
「…邪魔したかな、すまない」
「はは…別にいいよ」
苦笑いでコホンと咳払いするパパ。
…結局、また未遂。
奏多、笑ってはいたけど、今ごろ残念がってるのかな。
…なんて、そんなことを思っていると、口元が緩んでいるとパパに言われた。